放課後等デイサービスは儲かるビジネスとして注目を集めました。
しかし、現状では経営悪化に追い込まれる施設も少なくありません。
これは運営を行う企業だけでなく、施設を利用する側にも影響があります。
こちらの記事では放課後等デイサービスの経営悪化について解説を行います。
放課後等デイサービスで経営悪化している理由
放課後等デイサービスを運営する企業が経営悪化に追い込まれる理由は一つではありません。
いずれかの理由で赤字経営になってしまうこともあれば、複合的な理由で事業の存続が難しくなることもあります。
下記ではその理由をいくつか挙げてみたいと思います。
報酬改定による影響
平成30年に施行された報酬単価を改定にて、それまで売上としてあがっていた基本報酬が減少したことにより経営悪化した施設が多いです。
このことで施設で働く職員の給与が削減されたり、人員が削減されるという事態が全国各所で発生しました。
親会社の事業の影響
放課後等デイサービスを運営している企業は他にも事業を行っている場合があります。
本来行っている事業の経営が傾くと、それに伴い放課後等デイサービスの運営にも余波がある場合があります。
人材の確保が困難
放課後等デイサービスでは10人の子どもを受け入れるのに2人の職員を配置しなければいけません。
さらに、この職員に求められる要件も規定されていて、経験がある職員でなければならない為、人材確保が困難な状況にあります。
仮に施設を利用したいと思っている人が多かったとしても、施設側が受け入れられない状況というのが少なからずあります。
市場の飽和
平成24年の児童福祉法の改正で放課後等デイサービスが制度化されて以降は、各地域で施設の開業ラッシュがありました。
現状では多くの企業が障害福祉サービスの市場に参入しており、差別化が図れなければ生き残りが厳しい状況になっています。
廃業や閉所に追い込まれることの影響
放課後等デイサービスは、発達障害や知的障害の子どもを持つ保護者にとってのニーズは高いです。
・平日の仕事をしている間も子どもを預かってくれる
・子どもに療育や発達支援に親身になってくれる
こういった需要があるのです。
地域によっても違いますが、そもそも放課後等デイサービスの施設を選ぶ際の選択肢が少ない地域に住んでいる子どもや保護者の利便性が低くなるという影響があります。
まとめ
放課後等デイサービスの経営悪化に関しては、その原因は一つでは無く様々な状況によってつくり上げられているということになります。