開業や独立を考えている方で放課後等デイサービスの運営を考えている方は多いです。
「障害児の学童保育」と呼ばれる放課後等デイサービスは儲かるのか?
事実、儲かっている施設とそれほど利益をあげられていない施設があります。
赤字を抱えていたり、何かしらをきっかけとして経営が悪化している施設もあります。
開業すれば必ず儲かるというわけではもちろんありません。
こちらの記事では放課後等デイサービスをめぐるビジネスについて解説を行います。
放課後等デイサービスが儲かると言われる理由
放課後等デイサービスが儲かると言われるようになったきっかけは平成24年の児童福祉法の改正です。
それまでは「児童デイサービス」という形で障害児童の療育や発達支援が提供されていました。
それが法改正によって、仕組みが変わり就学児は放課後等デイサービスという形で運営されることになったのです。
それと同時に、報酬単価が倍になったことをきっかけに全国各地で民間企業による開業ラッシュに至ったのです。
放課後等デイサービスの将来性
放課後等デイサービスは現在、全国各地に1万ヶ所以上の施設があります。
施設の利用者も17万人以上になり、ビジネスとしてはそれなりの規模になります。
ただし、どの施設も儲かっているわけではなく、経営が厳しい施設ももちろんあります。
特に平成30年の報酬改定によって経営が悪化した施設が急増しました。
法律の改正によって左右されるビジネスであることが間違いありません。
報酬改定などのタイミングでそれまで上手く経営が出来ていたとしても、新規集客などに力を入れないと安定した経営が難しい業態でもあります。
さらに、慢性的な人材不足が叫ばれる業界でもありますので、職員の新規採用にも力を入れなければならいことは確実です。
→ 放課後等デイサービスの実態は?調査から分かる障害児の居場所
人気がある施設の特徴
売上・利益を落とす施設も多い一方で人気を集め、利用者が多い施設もあります。
そのほとんどの企業が、特色のある療育プログラムを取り入れています。
また、企業の規模を活かした集客力で新規の利用者をどんどん増やすグループもあります。
報酬改定による大幅な収益減で明らかに放課後等デイサービス事業の開業バブルは終えたと思います。
ただし、他の施設との差別化を図れるサービス内容を展開出来るようであればまだまだ儲かる分野だといえるでしょう。
儲かるかどうかで判断してはいけない
元々、放課後等デイサービスは発達障害や学習障害などの精神疾患をもった子どもの発達支援の場です。
もちろん、その障害を持つ児童の為にサービスを提供して事業を行うこと自体に問題はありません。
しかし、売上や利益ばかりに目を向けると児童への支援がおざなりになり、また報酬改定などの処置が取られることになります。
障害福祉サービスは儲かるかどうかで開業や独立を判断すべきでは無く、児童への療育や支援を継続できる運営体制を整えられるかという部分に主眼を置くべきかと思います。